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犬のしつけの基礎知識

権勢症候群とは

権勢症候群とは、犬が家族の中での地位を一番上、つまり「リーダー」だと感じてしまうことで、飼い主の言うことを聞かなくなったり、自己主張が強くなったりする現象の総称である。

また、この権勢症候群は、別名「アルファ・シンドローム」とも呼ばれることがある。この「アルファ」とは、群れが生き残るための必要とされる特徴を持つ強者のことをいい、群れで権力を握るものであるリーダーと考えてもいい(厳密には異なるとの指摘もある)。権勢症候群がある犬が困るのは、人に対して歯をむき出しにして唸るなどの威嚇行動をしたり、人に噛みついたりすることである。

しかし、犬にとってはリーダーになってしまうことが決して望ましいことではなく、ストレスの原因にもなり、そのストレスのため短命になってしまうこともある。権勢症候群の原因は社会化という親、兄弟との生活の中で身に付けるべき行動を覚える体験が不足することが原因だと言われている。身に付けるべき行動とは、噛みつき具合の程度とか、上下関係の把握などのことである。

この社会化の時期は、4~12週目くらいの時期で、これを「臨界期」ともいう。そのため、親から早く引き離された犬は、社会化が不足しやすいと言われている。社会化が不足すると、犬は留守番の時の無駄吠えや決められた場所で排泄できないなどの「分離不安」になりやすかったり、「常同症」といって尾を追ったり、噛んだり、影や光を追う、過剰に舐める行動をとるなどを行うようになってしまう。

犬には、もともとこの権勢本能の他に、信頼したリーダーには喜んで従うという「服従本能」も持っている。実は、犬にとっては、飼い主に服従している方が幸せを感じやすいのである。正しいしつけしてあげることは犬にとっても良いことなのである。